【初心者向け】プログラミングでよく使う変数名・関数名まとめ

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【初心者向け】プログラミングでよく使う変数名・関数名まとめ

プログラミングにおいて、変数名や関数名の付け方はとても重要です。
適切な命名をすることで、コードの可読性が向上し、保守や再利用もしやすくなります。

たとえば、xやhogeのような意味のない名前は、後から見たときに「これ何の変数だっけ?」と悩む原因になります。
一方で、userListやisValidのような分かりやすい名前は、コードの意図がひと目で伝わります。

この記事では、実際によく使われる変数名や関数名の例をカテゴリ別に紹介し、命名のコツもあわせて解説します。

よく使う変数名

変数名は、プログラムの内容や流れを読み解く鍵になります。
命名を統一しておくと、プロジェクト全体の理解がしやすくなり、チーム開発だけでなく、個人開発でもメンテナンスの負担を軽減できます。
未来の自分や他の人が読んでもわかりやすいよう、意味のある変数名を選びましょう。

汎用的な名前

data 汎用的なデータの入れ物
result 処理の結果を格納
value 入力や設定値
item 配列やリストの中の要素
temp 一時的なデータ
message 表示メッセージや通信内容など
error エラー内容やエラーメッセージ

数値・カウンター系

id ユニークな番号
userID, uid ユーザーid
i, j, k ループ用のインデックス変数
複数ループする場合は、iから順番にアルファベットを使うと良い
count 件数や回数
index 配列のインデックス
total 合計
sum 数値の合計値
score 点数、スコアなど
length 長さ(文字列・配列など)

オブジェクト系

config 設定オブジェクト
options 選択肢や設定項目
settings 全体の設定
params 関数やURLなどのパラメータ
response APIなどの応答データ
request リクエストオブジェクト(送信側)
user ユーザー情報をまとめたオブジェクト

フラグ系

isValid 有効かどうか
hasPermission 権限の有無
isActive アクティブ状態か
isEmpty 空かどうか
isLoading 読み込み中かどうか
isAdmin 管理者かどうか

よく使う関数名

関数名は、その関数が「何をするのか」を端的に表現する重要な要素です。
わかりにくい関数名は、コード全体の流れを把握しづらくし、理解やデバッグに余計な時間をかける原因になります。
ルールを設けることで、関数の役割を名前から瞬時に把握できるようになります。
 

 
また、命名のルールが決まっていれば、毎回関数名に悩む必要もなくなり、コーディングのスピードと一貫性の両方を手に入れることができます。
特にチーム開発では、全員が同じルールで関数名を付けることで、誰が書いたコードでも直感的に読めるようになり、引き継ぎやレビューの負担も大きく減らせます。

データ取得・操作

getData() データ取得
fetchUser() ユーザー情報を取得
loadItems() アイテム一覧を読み込む
retrieveInfo() 情報を取得する
getConfig() 設定情報を取得する
listUsers() ユーザー一覧を取得する

データ設定・更新

setData() データ設定
updateUser() ユーザー情報を更新
changeStatus() 状態を変更
saveSettings() 設定を保存する
addItem() アイテムを追加する

チェック・判定

isValid() 有効かどうか
hasPermission() 権限チェック
checkLogin() ログイン状態を確認
validateForm() フォームをバリデーション
isLoggedIn() ログイン済みかどうかを判定する

実行・処理

sendEmail() メールを送信
processOrder() 注文を処理
submitForm() フォーム送信
runTask() タスクを実行
exportCSV() CSV出力処理を実行する
startTimer() タイマーを開始する

命名のポイント

  • キャメルケース(userName)とスネークケース(user_name)を使い分けましょう。
    言語やライブラリによって推奨形式が異なるため、そちらに合わせると良いです。
  • 関数名は動詞+名詞で:getData()やsendRequest()など
  • ブール値にはis, has, canなどを使う:isEmpty, hasAccess, canEdit
  • 配列やリストは複数形にする:users, items, logs

考えずにつける命名規則

命名に時間をかけすぎると、コーディングの手が止まってしまいます。
しかし、あらかじめ定番のパターンを決めておけば、毎回悩むことなくスムーズに名前を付けることができます。
 

 
ここでは、意味のある名前を「考えずに」付けられるような命名パターンを紹介します。
以下は「◯◯かどうか」「◯◯できるか」「◯◯を追加する」など、用途別にすぐ使える命名テンプレートです。

is◯◯(状態・フラグ)

「〜かどうか」を判定するブール型の変数や関数に使います。
 

 

  • isActive(アクティブかどうか)
  • isVisible(表示されているか)
  • isLoggedIn(ログイン済みか)
  • isValid(有効かどうか)
  • isLoading(読み込み中か)
  • isComplete(完了しているか)
  • isAdmin(管理者か)

has◯◯(所有・状態)

「〜を持っているか/持っていないか」を表すときに使います。
 

 

  • hasPermission(権限があるか)
  • hasError(エラーがあるか)
  • hasItems(アイテムを持っているか)
  • hasChanges(変更があったか)
  • hasAccess(アクセス権があるか)

can◯◯(可能性・能力)

「〜できるか」を表現する際に使います。
 

 

  • canEdit(編集できるか)
  • canDelete(削除できるか)
  • canSubmit(送信できるか)
  • canView(閲覧できるか)

send◯◯(送信)

何かを外部に送る処理によく使います。
 

 

  • sendEmail(メールを送信)
  • sendRequest(リクエストを送信)
  • sendMessage(メッセージを送信)
  • sendNotification(通知を送信)

add◯◯(追加)

データや要素をリスト・配列・オブジェクトに追加する処理に。
 

 

  • addItem(アイテムを追加)
  • addUser(ユーザーを追加)
  • addComment(コメントを追加)
  • addEvent(イベントを追加)

remove◯◯ / delete◯◯ / del◯◯(削除)

削除処理には remove(論理的に外す)と delete(完全に消す)を使い分けると明確になります。
 

 

  • removeItem(リストからアイテムを外す)
  • removeClass(CSSクラスを除去)
  • deleteUser(ユーザーを削除)
  • deleteFile(ファイルを削除)
  • delTempData(仮データを削除 ※略式)

save◯◯(保存)

データや状態を保存する処理に。
 

 

  • saveData(データを保存)
  • saveSettings(設定を保存)
  • saveDraft(下書きを保存)
  • saveImage(画像を保存)

get◯◯ / fetch◯◯ / load◯◯ / retrieve◯◯(取得)

情報を取得する処理。
get は最も汎用的、fetch は非同期処理、load は表示や読込時、retrieve はやや丁寧な言い回しで使われます。
 

 

  • getUser(ユーザー情報を取得)
  • getValue(値を取得)
  • fetchData(非同期でデータを取得)
  • loadItems(画面表示用にデータを読み込む)
  • retrieveInfo(詳細情報を取得)

update◯◯ / edit◯◯ / set◯◯(更新・設定)

データの変更・編集・設定に使用します。
 

 

  • updateProfile(プロフィールを更新)
  • editComment(コメントを編集)
  • setConfig(設定を適用)
  • setValue(値を設定)
  • setFlag(フラグを設定)

おわりに

命名は「センス」ではなく「慣れ」で上達します。
最初は迷って当然ですが、実際に使われている名前や、他人のコードを参考にすることで、自然と良い命名ができるようになります。
 

 
「何となく」で決めるのではなく、その変数や関数が何をするのか、どんなデータを持つのかを言葉にして表現しましょう。意味のある名前をつけることで、コードの意図が明確になり、他人が読んでも理解しやすくなります。
 

 
また、チームで開発をする際には、命名規則(コーディング規約)を事前に決めて共有することが重要です。そうすることで、コード全体に一貫性が生まれ、レビューや保守の効率も格段に上がります。
 

 
もちろん、個人で開発する場合でも命名規則を意識することはとても有効です。
時間が経ってからコードを見直したときに、「これ、なんの処理だったっけ?」と悩まずに済みますし、OSSへの公開や他人への引き継ぎにも耐えうる、可読性の高いコードになります。
 

 
命名は、コードの品質を左右する最初の一歩。意識して練習していけば、必ず上達します。

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